ぴかまく公論 国際溶射会議inヒューストン

2012 年 6 月 6 日

 「国際溶射会議inヒューストン」

2012年5月28日
倉敷ボーリング機工株式会社
田尻さや香
 

2012 International Thermal Spray Conference and Expositionが、2012年5月21日~4日間、米国テキサス州ヒューストンで開催されました。この国際溶射会議は、ヨーロッパ(大半がドイツ)、アメリカ、アジアの3拠点にて毎年輪番で開催されている、溶射の会議では世界最大級のものです。ジャンルは、溶射サイエンス(科学)や一般的なアプリケーションはもちろんのこと、航空・陸上、水力、人体など、最新のアプリケーションも盛り込まれています。

 
基調講演はExxonMobilによる「石油化学産業にて溶射を活用したメンテナンスコストの制御」でした。講演後には非常に多くの質疑応答がなされ、特に中東近辺での防食溶射のニーズが多くあることを知ることができました。
溶射法の中でもコールドスプレーやウォームスプレー、スラリー溶射やPVDとのハイブリッドなど、新しい趣向の溶射法についての論文もかなり増えてきました。溶射技術も日進月歩しています。
 
論文発表がメインですが、ポスターによる発表や、展示会場では75にものぼる企業が各種溶射設備・溶射材料、ロボット、マスキングテープなどを出展していました。
 
さて、今回初めて足を踏み入れた、テキサス州ヒューストン。なんと、人口は200万人を越える、アメリカで第4の都市とは驚きました。会場がダウンタウンにあったため、ビジネスマンが帰宅する夜や週末には閑散としていましたが、都会でした。ロディオやカーボーイハットのイメージとはかけ離れています。SAINT ARNOLDとShinerという地ビールがお勧めです。もしヒューストンへ足を運ぶ機会があり散策するとしたら、NASAのスペースセンターへ是非どうぞ。本物の“月のかけら”に触れることができます。また、人工衛星モデルに“JAXA”とステッカーが貼られていて、日本の技術の貢献も垣間見ることができました。
 

次回2013年は5月13日から韓国釜山にて、2014年はスペインにて開催されます。是非興味のある方は参加してみては如何でしょうか。

 

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