ぴかまく公論 プラチナサテンめっき

2012 年 3 月 15 日

 柿原工業株式会社

王路 貴史

 2011313日のぴかまく公論では,量産ラインに組み込んだ2つの新たなめっきプロセスのうち,「シルバー調3価クロムめっきプロセス」をご紹介させていただきました。今回は,前回ご紹介出来なかったもう1つのめっきプロセスについてご紹介いたします。そのプロセスは「プラチナサテンめっき」です。

 サテンめっきと言いますと,従来からある艶消しのめっき技術で,めっきの色調が艶消しの梨地調になり,ベロア調,パール調,サテン調などと言われているのですが,弊社が取り入れた「プラチナサテンめっき」は従来の艶消しめっきよりも微妙と言うか絶妙な光沢感があり,アルミニウムの削りだし製品のような色調のめっきプロセスです。ヨーロッパの高級車で使用されている内装部品に非常によく似ている色調と言うことで好評をいただき,量産化に取り組んで参りました。

 当然,弊社の特徴であります樹脂部品への対応が可能ですので,母剤は樹脂でありながらアルミの削りだしのようなしっとり感のある色調の樹脂めっき部品となります。また絶妙な金属光沢感のため塗装では真似の出来ない色調が得られ,なおかつ母剤は樹脂ですが表面はめっき金属であるため手触り感は「ひんやり」とした金属感があります。

現在は「シルバー調3価クロムめっきプロセス」と同様にこの「プラチナサテンめっき」もめっきラインに組み込んで自動車の内装部品の製造を行っており,各種業界からの市場が拡大しつつあります。


http://www.kakihara.co.jp/tech/jushi.html

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